ウクライナ戦況

ドネツク西郊外の戦い、ウクライナ軍はノヴォミハイリフカを失う寸前

DEEP STATEは21日「ロシア軍がノヴォミハイリフカ西郊外に到達した」「集落の大部分は敵の支配下にある」「遅かれ早かれ集落は敵に占領されるだろう」と、RYBARも21日「ロシア軍がノヴォミハイリフカを占領したという未確認情報がある」と報告した。

参考:Мапу оновлено!
参考:Хроника специальной военной операции за 20 апреля 2024 года

ロシア軍はアウディーイウカの北側とドネツク西郊外で前進中

ウクライナ人が運営するDEEP STATEは20日に更新した戦況マップの中で「ペルヴォマイズケの南にロシア軍が前進して当該地域(RYBARが主張するロシア軍占領地域)がグレーゾーンになった」「ロシア軍がマリンカとポブジェダからN15沿いに西へ支配地域を広げた」と、21日に更新した戦況マップの中で「ロシア軍がノヴォミハイリフカ西郊外に到達した」と報告。

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

ロシア人ミルブロガーが運営するRYBARは「N15沿いの状況」について言及していないものの、ノヴォミハイリフカの状況については「ロシア人が『集落全体を確保した証拠』として提示した『集落西郊外でロシア軍が旗を掲げる写真』は集落中心部の墓地=で撮影されたものだ」「我々の情報だと集落西郊外の戦闘は続いている」「まだ集落全体をロシア軍は支配していない」と指摘したが、21日「ノヴォミハイリフカを占領したという未確認の情報がある」と報告している。

DEEP STATEの主張は視覚的に裏付けられておらず、RYBARも「占領の確認がとれていない」と主張しているためノヴォミハイリフカの運命は不明だが、どちらにしてもウクライナ軍はコスティアンティニフカへのロシア軍前進を阻んできたノヴォミハイリフカを失いかけており、ここを突破されるとコスティアンティニフカ経由のアクセスが怪しくなるヴーレダーが危なくなるだろう。

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

因みにDEEP STATEは20日に更新した戦況マップの中で「ロシア軍がオケレタイン集落の建物=に足場を築いている」と、RYBARは「ロシア軍がセメニフカを占領したという未確認情報がある」報告しており、アウディーイウカの北側でもジワジワとロシア軍が前進を遂げている。

追記:DEEP STATEは21日「ロシア軍がセメニフカを占領したという情報は虚偽情報だ」「ロシア軍はセメニフカ襲撃に失敗した」「この集落は現在もウクライナ軍が支配している」と、ロシア軍がペルヴォマイズケの南に前進した件については「ある部隊が許可もなく陣地を離れたためロシア軍はペルヴォマイズケの南に侵入できた」「そのため第59歩兵旅団の部隊が包囲の危険にさらされている」と報告。

N15沿いについても「ロシア軍がヘオリフカとポブジェダの間で成功を収めウクライナ軍は撤退を余儀なくされた」と、ノヴォミハイリフカの状況についても「集落の大部分は敵の支配下にある」「さらに集落の南側でも戦闘が発生している」「遅かれ早かれノヴォミハイリフカは敵に占領されるだろう」と述べ、我々は米下院の決定を歓迎するものの「ウクライナは決定の遅れで数千人の兵士、アウディーイウカ、アウディーイウカから先の地域を失った」と指摘した。

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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України

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コメント

    • ブタゴリラ
    • 2024年 4月 21日

    軍旗をかかげているのはどこの部隊?

    3
      • MD
      • 2024年 4月 21日

      掲げられた旗章はロシア海軍歩兵のものだったので、
      以前からここで戦っていた第155独立親衛海軍歩兵旅団ではないかと思います。

      18
    • kame
    • 2024年 4月 21日

     まずは支援再開がほぼ決定してなりより。支援される兵器の規模がどの程度なのかは追々判明してくるでしょうが、構築中のゼレンスキーラインと合わせて運用できれば、拮抗状態には出来ることでしょう。逆にロシア側も今のうちに有利なポジションを制圧しようと動きが活発化するでしょうし、今後数週間の前線付近の動向には注目したいですね。

    26
    • 暇な人
    • 2024年 4月 21日

    ペルヴォマイズケはウクライナが反撃して奪還したという話もあったけどフィクションだったのかな?

    8
      •     
      • 2024年 4月 21日

      押し引きがあるので双方正しいことを言っているというのはよくあります

      22
    • 名無し
    • 2024年 4月 21日

    支援が来れば〜、、、という論調が散見されますが、それは決定打にならないと以前学んだはず。

    44
      • イーロンマスク
      • 2024年 4月 21日

      また新しいゲームチェンジャーが来るんでしょ(はなほじ

      27
      • 774
      • 2024年 4月 21日

      戦争当初ならうれしい話だったんですがね。
      米下院の決定が早まっていたとしてアウディーイウカが持ちこたえれたとは思えませんし、今回支援が決定して第二次反抗作戦ができるのとも思えません。
      個人的には裂傷に絆創膏で治療しようとしているようにしか見えません。

      34
      • かず
      • 2024年 4月 21日

      米国の予算案が通っても現物が届くのは何ヵ月も先の話ですから当面の情勢には影響出来ないです

      17
      •     
      • 2024年 4月 21日

      どこの論調ですか?

      2
      • たむごん
      • 2024年 4月 21日

      派兵がなければ、仰る通り、どうしようもないですからね。

      4
      • nana4
      • 2024年 4月 21日

      現状末期患者に延命措置を施すだけですしね。
      戦線の後退を多少遅らせることは出来ても根本的な解決には何もなっていません。
      ココまで戦況が悪化してから今更支援を再開したのは、
      米国がウクライナ敗戦の責任逃れ、言い訳の為に支援を滑り込ませたと言われても仕方が無いと思いますね。

      7
      • ak
      • 2024年 4月 22日

      カネは有るけどタマが無い
      タマは買えたが、もうそれを撃つ兵士がいない

      と言う訳で色々と詰んでますが。
      後はマクロンがNATO軍ではなく「フランス単独での正規軍」でも送り込まない限りは盤面は動かないでしょう。
      やらないとは言い切れないのがフランスの愚かしさではありますが。

      3
    • エーミール
    • 2024年 4月 21日

    支援は確かにありがたいですが、もう手遅れなほどにボロボロになっていますので立ち直れるかどうかですね。

    前線から100km近く離れた空港がロ側の攻撃で損傷を受けていましたし、BBCの情報を鵜呑みにするとロ側死者数5万人(死傷者だと20万後半近く)ウ側15万人(死者数含めると65~90万人近く)で、現在も増え続けてると考えればかなり危ういです。

    現在の村、街など奪還されるペースがかなり早いですし、ロ側はウ側と違って志願兵や雇われ兵士などがかなりの数いるそうですし、このまま数を減らされ続ければゼレンスキーラインがあると言っても対空能力のない陣地は降下爆弾などで更地になるまでえぐられてしまうのではないのでしょうか。
    対空兵器を重点に支援されたとしても、今の損失ですと再びドローンなどでインフラを破壊し始めるとすぐに枯渇してしまうでしょう。

    18
      • Dr.Strangelove
      • 2024年 4月 21日

      すみません、ウクライナ側死者に関するソースはどこでしょうか?当方も気になっている数字なのですが、報道が少ないので困っているのです。

      9
      •     
      • 2024年 4月 21日

      ロシア側死者数5万人というのは調査によって氏名まで判明している数で、実際の死者数はそれを遥かに超えます。
      そしてそれに対応するウクライナ側死者数の情報は出ていないはずです。

      6
        • baka
        • 2024年 4月 21日

        それだとウクライナ側はかなりの数になりますよ
        ウクライナが言ってる約3万の悲報はキエフ政権が言ってる数字です
        この数字はウクライナ寄りのメディアが発表してますから

        3
        • 名無し
        • 2024年 4月 21日

        遥かに越えるということはありませんね。
        国内で出されてる訃報などの集計もそうなりますし、超過死亡などの集計でもせいぜい7万です。
        百万越える数が集まれば戦死以外でも一定層死にますからね、特にロシアは。

        ウクライナ側は総数は出てませんが、70万が消息不明、30万しかいない、毎月3万が除隊、つまり2年で72万これらの話が今年の頭くらいに言われてましたからね。重症と戦死の割合はだいたい半々になります。戦死5万なら重症5万、負傷は10万、死傷者あわせて20万になります。ウクライナ側をそれにあわせると、ウクライナは30万~50万の戦死や行方不明になります。ロシアが主張している戦果やキルレシオともだいたい符号します。
        つい先日の徴兵令の改正でもウクライナ軍はロシアとの兵力差は7倍から10倍とコメントしてます。ロシアの総兵力は140万が定数だったはずなので、ウクライナ軍は今20万ほどと思われます、3ヶ月ほどで10万減っており、毎月3万除隊という話と整合性がつきます。

        7
        • MarkⅡ
        • 2024年 4月 21日

        >ロシア側死者数5万人というのは調査によって氏名まで判明している数で
        ストームZとかは氏名が残らないとかそんな都合の良い話はないですよ、BBCの調査は囚人兵や徴兵してた人にも及んでいます。

        8
        • ルイ16世
        • 2024年 4月 21日

        ウクライナ側戦死者は2/25のゼレンスキー大統領による公式発表では3万1000人ですね
        ただそれだと今の前線の状況を説明出来ないので個人的に過去の戦争から考えてこれくらいではないかと昨日コメントにのせました
        自分では中々いいモデルと思いますが確証は勿論無いので本当に戦死者は3万1000人で兵士不足は天気がいいのでみんなでヨーロッパにピクニックにでも行っている可能性もあります

        14
    • トーリスガーリン
    • 2024年 4月 21日

    ようやく支援が決まったけどこの半年でウクライナが失ったものは非常に大きい
    装備・弾薬・物資不足をほぼ血で贖っていた状況が崩壊し、地積すら失い始めているということは前線将兵の消耗は深刻なんだと思う
    熟練兵と指揮官をどれほど失ったのか…果たして米欧の支援はそれを補えるのか、戦況が良くなるという楽観は全く出来ないですね…(ヽ”ω`)

    21
      • 理想はこの翼では届かない
      • 2024年 4月 21日

      領土防衛という金科玉条があったとはいえ、なんでそこまでというレベルでバフムトやアウディーイカなどで消耗戦に付き合った事と反攻作戦が大失敗したのが今となっては痛すぎますね
      国力・人口に差があるのに野戦軍をすり潰してしまっては物があっても人がいない状況になってしまいます
      動員年齢を引き下げても「若いから即戦力」とかなる訳は無いので、時間と費用を掛けて訓練しないといけないのに

      23
    • たむごん
    • 2024年 4月 21日

    ノヴォミハイリフカ・ペルヴォマイズケも、両翼包囲のようになっていますから厳しいです。
    DEEP STAET訳の分からない事を言っていますが、ウクライナ前線歩兵は砲爆撃劣勢の中で、充分にやっていると思うんですよね(西部国境の国境警備隊のんびりやってるわけですし)。

    最重要のチャシウヤール近郊でさえ、砲弾が枯渇しているわけです。
    砲撃の量に圧倒的な格差があるうえに、空爆も止められないですからどうしようもないですね。

    火力発電所破壊被害を見れば、インフラ防衛のために防空システムを下げる必要がありますから、空爆も止める手立てがないでしょうし。

    >ロシア軍がペルヴォマイズケの南に前進した件については「ある部隊が許可もなく陣地を離れたためロシア軍はペルヴォマイズケの南に侵入できた」

    (2024/04/20 29:15~ 【深層NEWS】防空兵器枯渇にウクライナ危機感。東部要衝チャシブヤールで攻防激化。現地で支援活動を行う日本人写真家が見た激戦地の今。ウクライナ軍特殊部隊 … Youtube)

    9
      • MarkⅡ
      • 2024年 4月 21日

      空爆が致命的なんですよね、ウクライナ側も爆撃機を待ち伏せして撃墜したりしてますが肝心の滑走爆弾を運用するスホイに関しては対応出来ていない、今では1日500発近く使われていて前線部隊によると設置型のミサイル、砲、機関銃等の火点が集中的にやられるので陣地の維持が困難とのことでした。

      ちなみにスホイは低空飛行から目標手前数十キロで急上昇して爆弾を投擲するトスボミングを徹底しており、対空システムでは捉えてもすぐ低空に逃げられて撃てなくなるので迎撃にはF-16が必須になりそうです。

      4
        • たむごん
        • 2024年 4月 21日

        仰る通りです。
        上記Youtubeの中で、当然の事なのですが、火力劣勢(砲撃)であれば肉薄される話があります。

        航空攻撃で、数少ない火点を潰されたら、もうどうしようもないですね…。
        対空ミサイルS300秒速2km(Wiki)として、20分~30分の距離ならば低空飛行の探知回避で、仰る通り逃げ切れるでしょうし。

        2
          • Easy
          • 2024年 4月 22日

          1日500発まで増えてるんですか、凄まじいですね。
          だんだん高価値目標だけでなく、機関銃陣地程度の低価値拠点にまで攻撃が広がっているのもヤバい兆候ですね。去年の後半あたりからロシア軍の前線歩兵と航空部隊との連携が格段に向上し。航空爆弾がCAS的な役割まで担うようになっています。
          トスボミングの徹底もウクライナには悪い知らせで。単に対空ミサイルで狙いにくくなったということに加えて、低空侵入>全力上昇>投下後にロールして再び低空へ これは戦闘機の戦術機動の基本メニューみたいなもんですから、毎日毎日ロシアパイロットはこれを1日延べ500機が繰り返して練度を上げている、ということになります。
          率直に言って、この濃度と密度で訓練してる航空部隊なんて西側では米軍のごく一部くらいなものでしょう。
          ウクライナ空軍は、燃料不足で開店休業だった戦前のロシア空軍のつもりで相手をすると痛い目に遭いそうです。

          9
            • たむごん
            • 2024年 4月 22日

            仰る通りですね。
            ロシア空軍のロジスティクス、空軍基地のオペレーションよく回転させられるなと感じます。

            ウクライナ軍ドローン、たびたび航空基地攻撃が大々的に報じられていた記憶があるのですが、オペレーションへの影響は小さいように解釈してしまいます。

            空軍の実戦練度、本当に高くなりますよね。
            彼ら実戦経験者が、教官となり教導していくわけですから、高い練度が世代を超えても維持される気がします。

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