欧州関連

ポーランドの運送業者と政府が合意、ウクライナ国境の封鎖は17日に解除

ロイターは16日「ウクライナ国境を封鎖し続けてきたポーランドの運送業者は『一定の条件』で政府と合意に達し、この抗議活動の主催は17日午前11時に封鎖を解除すると発表した」と報じており、70日以上に及んだポーランドの運送業者による国境封鎖は明日解除される。

参考:Polish truckers reach deal with govt, will suspend protest – organiser
参考:Уряд Румунії досяг угоди з фермерами, які блокували кордон з Україною

ポーランド運送業者と政府が合意、ルーマニア人農民による封鎖も解除に向けて前進

ポーランドの運送業者は「EUとウクライナ間で締結された陸上輸送に関する自由化協定の取り消し」や「ウクライナの運送業者に対する許可取得の復活」などを求めクラコヴェッツ検問所、ヤゴディン検問所、ラーヴァ・ルーシカ検問所を封鎖、数千台のトラックがポーランドとウクライナの国境地域に長い列を作り「陸上輸送の物流」に深刻な問題を引き起こしていたが、遂に政府と運送業者の間で合意が成立した。

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

ロイターは16日「ウクライナ国境を封鎖し続けてきたポーランドの運送業者は『一定の条件』で政府と合意に達し、この抗議活動の主催は17日午前11時に封鎖を解除すると発表した」と報じており、70日以上に及んだ運送業者による国境封鎖は明日解除される見通しだ。

さらにルーマニア人農民によるポルブノエ検問所とビコブ・デ・スス検問所の封鎖についてもEuractivは16日「ルーマニア人農民と政府との間で合意(13の要求)が成立した」と報じている。但し、農民の代表は「検問所の封鎖解除は政府と(ルーマニア)運送業者の交渉結果に左右される」と述べているため、両検問所の封鎖解除にはもう暫く時間(最速で18日以降)がかかる。

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※アイキャッチ画像の出典:Serhiy Derkach

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コメント

    •    
    • 2024年 1月 16日

    ww2でもあった
    ソロモンの戦いの真っ最中に連合軍拠点のオーストラリア港湾労働者がストライキ
    イギリスでも炭鉱労働者がストライキ
    アメリカの兵器工場では黒人の正規雇用を巡ってストライキ

    無事解決してなにより
    不協和音もあるが、大勢としてウクライナ支援の潮流は途絶えそうもないね

    26
      • 匿名
      • 2024年 1月 16日

      抗議側からすれば最大限抗議活動の効果が出るタイミングを狙うのは当然の話なので、農民や輸送業者達が無関係な他国の野次馬から叩かれまくったのはまぁ…理不尽ではあるよなぁ…🤔

      19
    • うくらいだ
    • 2024年 1月 16日

    解決するための方針が決まりこれからEUなどと協議するという政府とポ運送業者との合意って感じですね
    解決するために一歩進んだ感じで、あとは協議内容次第ですね

    効果が満足できない場合は、また来ますね!

    12
    • ふむ
    • 2024年 1月 16日

    いつの時代も一番揉めるのが負担の押し付け先
    果たして運送業者から誰に負担を移すのか…
    これからも注目ですね

    8
    • 古銭
    • 2024年 1月 16日

    あくまでデモとポーランド政府間での合意であり、問題が解決した訳ではありませんが、一歩前進したのは喜ばしいことです。
    デモの中止は今のところ2月末までであるため、ポーランド政府によるEU・ウクライナとの交渉やウクライナ運送業界等への監視が十分に行われなければ問題は再燃するでしょう。

    15
    • たむごん
    • 2024年 1月 16日

    封鎖解除で合意した事は、喜ばしいですね。
    『一定の条件』が妥結しなければ、国境封鎖が再開する可能性があるため、どうなるのか見守りたいと思います。

    どこか・誰かが妥協する必要は、あるでしょうね。

    7
    • 名無し
    • 2024年 1月 17日

    同じドライバーとして頑張った彼らに祝福を!

    7
    • ポンポコ
    • 2024年 1月 17日

    合意の内容は何だろうか?

    3
    • miyagoshi
    • 2024年 1月 17日

    見込み条件による合意をしたところで、束の間の休息にしかなるまい。
    これから国外の交渉相手の傲慢さに戦慄することだろう。
    自己決定権を持たない事項について口約束したものは、破られる結果になる。

    3
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